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2013年11月

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非嫡出子の最高裁判所の決定に対する相続税の取扱い

2013.11.29 金曜日

1.概要

   平成25年9月4日付最高裁判所の決定を受け、「非嫡出子(※)の法定相続分を嫡出子の2分の1」とする民法第900条第4号ただし書きの規定(以下「嫡出に関する規定」と言います。)が違憲と判断されました。これを受け平成25年9月5日以後に行われた相続税の申告(※)又は処分から(平成13年7月以後に開始された相続に限ります。)、非嫡出子と嫡出子の相続分は同等なものとして相続税額の計算をすることとなりました。

 

※  嫡出子とは、婚姻関係がある男女から生まれた子を言い、非嫡出子とは、婚姻関係がない男女から生まれた子を言います。

※  期限内申告、期限後申告及び修正申告を言います。

 

2.平成25年9月4日以前に相続税額が確定している場合

   嫡出に関する規定についての違憲判断では「確定的なものとなった法律関係に影響を及ぼすものではない」旨が示されたため、平成25年9月4日以前に相続税額が確定している場合には、嫡出に関する規定を適用した相続分に基づいて相続税額の計算を行っていたとしても、相続税額の是正はできません。

   したがって、非嫡出子と嫡出子の相続分は同等なもの(嫡出に関する規定がないもの)として相続税額を計算することによって、相続税額が減額する場合でも、そのことのみでは更正の請求事由に該当せず、更正の請求はできません。

 

3.平成25年9月5日以後に相続税額が確定する場合

(1)平成25年9月4日以前に確定していた相続税額が異動する場合

① 更正の請求又は修正申告の場合

   平成25年9月4日以前に、申告又は処分により相続税額が確定している場合において、同年9月5日以後に、相続人が、財産の申告漏れや評価誤りなどを理由とする国税通則法第23条に基づく更正の請求、国税通則法第19条に基づく修正申告、又は、遺産分割協議が確定したことや遺留分減殺請求などを事由とする相続税法第32条第1項に基づく更正の請求や相続税法第31条に基づく修正申告をするときは、非嫡出子の相続分を嫡出子と同等のものとして相続税額を計算します。

 

② 更正又は決定の場合

   平成25年9月4日以前に、申告又は処分により相続税額が確定している場合において、同年9月5日以後に、税務署長が、財産の申告漏れや評価誤りなどの理由により、更正又は決定を行うときは、上記①と同様の取扱いとなります。

 

(2)平成25年9月5日以後に新たに相続税額が確定する場合

① 期限内申告又は期限後申告の場合

   平成25年9月5日以後に、相続税の期限内申告又は期限後申告をする場合には、非嫡出子の相続分を嫡出子と同等のものとして相続税額を計算します。

 

② 決定の場合

   相続税の申告書を提出する義務があると認められる相続人が、当該申告書を提出していなかったことが明らかとなった場合には、非嫡出子の相続分を嫡出子と同等のものとして相続税額を計算します。

 

(国税庁HP:http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h25/saikosai_20130904/index.htm

 

4.民法の一部を改正する法律案を国会に提出

   最高裁判所の決定を受け、政府は平成25年11月12日に民法の一部を改正する法律案を国会に提出しました。

   一部改正案では、民法第900条第4号ただし書きのうち「嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の2分の1とし、」の部分を削除し、施行期日は公布の日からとなります。なお、この法律は平成25年9月5日以後に開始した相続について適用する旨の経過措置も盛り込まれています。

 

(法務省HP:http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00137.html

 


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