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2016年01月

アーク税理士法人からのタックストピックス

月別アーカイブ : 2016.01

平成28年度税制改正概要(法人課税)

2016.01.19 火曜日

1. 法人税率等

(1) 法人税率・法人実効税率の引下げ

 法人税率、法人実効税率が下記のとおり引き下げられます。

 

27年度(改正前)

28・29年度

30年度

法人税率

23.9%

23.4%

23.2%

法人実効税率

32.11%

29.97%

29.74%

 

(2)外形標準課税の税率の見直し                        

 資本金1億円超の外形標準課税適用法人について、28年度以後の標準税率が見直されます。所得割の標準税率が引き下げられる一方で、外形標準課税(付加価値割・資本割)の標準税率が引き上げられます。

 

27年度(改正前)

28年度

 

所得割

年400万円以下の所得

3.1%(1.6%)

1.9%(0.3%)

年400万円超800万円以下の所得

4.6%(2.3%)

2.7%(0.5%)

年800万円超の所得

6.0%(3.1%)

3.6%(0.7%)

付加価値割

0.72%

1.2%

資本割

0.3%

0.5%

 ・( )内は地方法人特別税を含んでいない税率

 

 また、外形標準課税の負担を緩和するため、外形標準課税適用法人のうち、付加価値額が40億円未満の法人については、外形標準課税の税額が平成27年度より増える場合、平成28年4月1日~平成29年3月31日の間の開始事業年度は増加分の75%、平成29年4月1日~平成30年3月31日の間の開始事業年度は増加分の50%、平成30年4月1日~平成31年3月31日の間の開始事業年度は増加分の25%についてそれぞれ免除される等、一定の算式で計算した控除額を法人事業税額から控除できます。

 

 (3) 地方法人特別税の税率引上げ

 外形標準課税適用法人の所得割の標準税率が引き下げられたことに伴い、28年度の地方法人特別税の税率も見直されます。また、29年度から地方法人特別税は廃止され、法人事業税に復元されます。

 

27年度(改正前)

28年度

地方法人特別税

93.5%

414.2%

 

2.欠損金の繰越控除制度

 27年度改正で見直しが行われた欠損金の繰越控除制度については,28年度改正で更なる見直しが行われました。所得金額に対する現行の控除限度割合65%が4年間で5%ずつ引き下げられます。

 

27年度(改正前)

28年度

27年度~28年度

29年度~

27年度

28年度

29年度

30年度

控除限度割合

65%

50%

65%

60%

55%

50%

 なお、中小法人等については、改正はありません。

 

3.減価償却制度の見直し

 減価償却制度では、建物附属設備と構築物の償却方法について、定率法が廃止され、定額法に一本化されます。また、鉱業用減価償却資産の償却方法についても、定率法が廃止され、定額法又は生産高比例法のいずれか選択制となります。

 

28年3月31日まで

28年4月1日以降

建物附属設備

定率法か定額法

 

定額法

構築物

鉱業用減価償却資産(建物,建物附属設備及び構築物に限る。)

定率法か定額法か
生産高比例法

定額法か
生産高比例法

 

4.措置法関係制度の廃止・期限延長等

 租税特別措置法に規定される制度については、以下のとおり、廃止・適用期限の延長等が行われます。

(1)生産性向上設備投資促進税制

 適用期限をもって廃止されます。
 機械装置等の「即時償却又は5%税額控除」と建物,構築物の「即時償却又は3%税額控除」は28年度で廃止されます。
 機械装置等の「50%特別償却又は4%税額控除」と建物,構築物の「25%特別償却又は2%税額控除」は29年度で廃止されます。

(2) 雇用促進税制

 2年延長されます。
 所得拡大促進税制との併用が可能です。

 ただし,改正前は正社員か非正規社員を問わず雇用者数が5人以上(中小企業は2人以上)増加し、かつ、雇用増加割合10%以上等の要件を満たす企業は、適用年度における法人税の額から雇用者増加数一人当たり400千円の控除が受けられましたが、改正後は対象となる雇用者が、地域雇用開発促進法の同意雇用開発促進地域内にある事業所における、無期雇用かつフルタイム雇用者の増加数に限定されています。

(3) 環境関連投資促進税制

 2年延長されます。
 充電用太陽光発電設備の除外等の見直しが行われました。

(4) 交際費等の損金不算入制度

 2年延長されます。

 接待飲食費の50%損金算入制度と中小企業の定額控除特例も2年延長されます。

(5) 中小企業者等の少額減価償却資産の損金算入特例

 2年延長されます。
 対象法人から常時使用する従業員の数が1,000人超の法人を除外する等の見直しがされました。

 

5.地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)の創設

 地方公共団体に対する寄付金は全額損金算入ですが、地方公共団体が行う一定の地方創生事業に対して寄附金を支出した場合には、さらに法人事業税・法人住民税・法人税の税額控除が認められます。ただし、法人の本社が立地する地方自治体の事業への寄附は対象外となります。

控除対象

控除額

法人事業税

寄付額の10%

法人住民税

寄付額の20%

法人税

法人住民税から控除しきれなかった金額と
寄附額の10%のいずれか少ない金額

 

 
上記内容は、平成28年1月19日現在の法令に基づき解説をしております。


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