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2014年09月

アーク税理士法人からのタックストピックス

月別アーカイブ : 2014.09

平成27年1月1日以後に贈与により取得する財産に係る贈与税について税率構造が変わります

2014.09.25 木曜日

1.概要

   平成25年度税制改正において、高齢者が保有する資産の若年世代への早期移転を促進し、消費拡大を通じた経済活性化を図る観点から、直系尊属から贈与を受けた場合の贈与税の税率の特例が創設されました。これにより、平成27年1月1日以後に贈与により取得する財産に係る贈与税について、20歳以上の子や孫への贈与を対象に税率構造の一部が緩和されています。なお、上記以外のいわゆる暦年課税の贈与を対象とした贈与財産に係る贈与税の税率構造については、最高税率の引上げ等が行われます。

 

2.税率

(1)特例税率(特例贈与財産)(注1)による贈与税の速算表

基礎控除後の課税価格

税率

控除額

200万円以下

10%

200万円超~400万円以下

15%

10万円

400万円超~600万円以下

20%

30万円

600万円超~1,000万円以下

30%

90万円

1,000万円超~1,500万円以下

40%

190万円

1,500万円超~3,000万円以下

45%

265万円

3,000万円超~4,500万円以下

50%

415万円

4,500万円超

55%

640万円

 

(2)一般税率(一般贈与財産)(注1)による贈与税の速算表

基礎控除後の課税価格

税率

控除額

200万円以下

10%

200万円超~300万円以下

15%

10万円

300万円超~400万円以下

20%

25万円

400万円超~600万円以下

30%

65万円

600万円超~1,000万円以下

40%

125万円

1,000万円超~1,500万円以下

45%

175万円

1,500万円超~3,000万円以下

50%

250万円

3,000万円超

55%

400万円

 

(注1)暦年課税の場合において、直系尊属(父母や祖父母など)からの贈与により財産を取得した受贈者(財産の贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の者に限ります)については、「特例税率」を適用して税額を計算します。この特例税率の適用がある財産のことを「特例贈与財産」といいます。また、特例税率の適用がない財産(「一般税率」を適用する財産)のことを「一般贈与財産」といいます。

 

3.暦年課税の税額計算

 (1)贈与により特例贈与財産のみを取得した場合

   贈与税の計算は、まず、その年の1月1日から12月31日までの1年間に贈与によりもらった財産の価額を合計します。

   続いて、その合計額から基礎控除額110万円を差し引きます。

   次に、その残りの金額に税率を乗じて税額を計算します。

   上記2に掲載した速算表を利用して、特例贈与財産の価額の合計が600万円の場合の贈与税額を計算すると、次のようになります:

 

   基礎控除後の課税価格 600万円-110万円=490万円

   贈与税額の計算 490万円×20%-30万円=68万円

 

   平成26年12月31日までの直系尊属からの贈与、または平成27年1月1日以後の一般贈与財産の贈与ですと、贈与税額は82万円となりますので、超過累進をならした実質の税率ベースで約2.3%、税率が緩和されていることになります。

(緩和されている税率の割合は、贈与額によって変動します)

 

 (2) 贈与により一般贈与財産と特例贈与財産を取得した場合

   次の①及び②の合計額が贈与税額となります:

①一般贈与財産に対応する金額:a×(A/C)

②特例贈与財産に対応する金額:b×(B/C)

   A:一般贈与財産の価額

   B:特例贈与財産の価額

   C:合計贈与価額(A+B)

   (※A、B及びCは、課税価格の基礎に算入される価額)

   a:合計贈与価額Cについて一般税率を適用して計算した金額

   b:合計贈与価額Cについて特例税率を適用して計算した金額

 

   上記2に掲載した速算表を利用して、一般贈与財産150万円(Aの金額)と特例贈与財産450万円(Bの金額)(合計600万円(Cの金額))を取得した場合の贈与税額を計算すると、次のようになります:

 

基礎控除後の課税価格 600万円-110万円=490万円(上記(1)と同じ)

贈与税額の計算

①一般贈与財産に対応する金額

(490万円×30%-65万円)×(150万円/600万円)=205,000円

     aの金額

②特例贈与財産に対応する金額

(490万円×20%-30万円)×(450万円/600万円)=510,000円

     bの金額

③①+②=715,000円

 

4.改正前後の比較

(1)平成26年12月31日までの贈与税の速算表

基礎控除後の課税価格

税率

控除額

200万円以下

10%

200万円超~300万円以下

15%

10万円

300万円超~400万円以下

20%

25万円

400万円超~600万円以下

30%

65万円

600万円超~1,000万円以下

40%

125万円

1,000万円超

50%

225万円

 

(2)改正前後の比較

①特例税率の場合、基礎控除後の課税価格が年間300万円超4,500万円以下の贈与について、税率構造が緩和されています。

②一般税率の場合であっても、基礎控除後の課税価格が年間1,000万円超1,500万円以下の贈与については、税率構造が緩和されています。

③特例税率の場合は基礎控除後の課税価格が年間4,500万円超の贈与について、一般税率の場合は基礎控除後の課税価格が年間3,000万円超の贈与について、それぞれ最高税率が引き上げられています。
 
上記内容は、平成26年9月25日現在の法令に基づき解説しております。


課税売上割合の計算方法に係る見直し(平成26年度税制改正)

2014.09.01 月曜日

1.内容
 平成26年度税制改正では、平成26年4月1日以後に行われる、消費税法施行令第9条第1項第4号に規定する金銭債権の譲渡(同令第48条第2項第2号の規定を受ける金銭債権の譲渡を除く)については、課税売上割合の計算上、有価証券の譲渡と同様に、その譲渡対価の5%相当額を資産の譲渡等の対価の額(分母)に算入されることとなりました。
 この改正により、金銭債権の譲渡を行う事業者においては、課税売上割合が高くなり、結果として、仕入税額控除の対象となる課税仕入れ等に係る税額が増加することになります。(消費税法施行令第48条第5項)

 

2、具体例

例①
当社は、A社に貸付金100万円を譲渡し、代金として95万円を現金で受け取った。
※取引日:平成26年4月30日

(借方)現       金 95  (貸方)貸付金(非)100
    貸付金譲渡損(不)5

この場合、貸付金譲渡対価95万円×5%が課税売上割合の計算上、資産の譲渡等の対価の額(分母)に計上されます。

 

例②
当社は、A社に商品を販売した売掛金100万円をB社に譲渡し、代金として95万円を現金で受け取った。
※取引日:平成26年4月30日

(借方)現       金 95  (貸方)売掛金(非)100
    売掛金譲渡損(不)5

 この場合、売掛金の譲渡対価(95万円)は、有価証券に類するものの譲渡として非課税となりますが、消費税法施行令第48条第2項第2号、消費税法施行令第48条第5項の規定により、課税売上割合の計算上、資産の譲渡等の対価の額(分母)に計上されません。

 

3、消費税法施行令第9条第1項第4号に規定する金銭債権は、次の通りです。
 貸付金、預金、売掛金その他の金銭債権

 

4、消費税法施行令第48条第2項第2号の内容は、次の通りです。
 消費税法施行令第9条第1項第4号に掲げる金銭債権のうち資産の譲渡等を行った者が当該資産のうち資産の譲渡等の対価として取得したものの譲渡
 
上記内容は、平成26年9月1日現在の法令に基づき解説しております。


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