アーク税理士法人 トップページ
2013年12月

アーク税理士法人からのタックストピックス

月別アーカイブ : 2013.12

法施行後の最初の国外財産調書の提出期限は平成26年3月17日(月)です

2013.12.26 木曜日

1.概要

   国外財産調書の提出制度は、近年、国外財産の保有が増加傾向にある中で、国外財産に係る課税の適正化が喫緊の課題となっていることなどを背景として、国外財産を保有する方からその保有する国外財産について申告していただく仕組みとして、平成24年度の税制改正により導入されました。具体的には、その年の12月31日においてその価額の合計額が5,000万円を超える国外財産を保有する居住者の方(非永住者(注1)の方を除きます)は、翌年の3月15日までにその国外財産の種類、数量及び価額その他必要な事項を記載した「国外財産調書」を、所轄税務署長に提出しなければならないこととされています(国外送金等調書法第5条第1項)。

 

提出先:

・所得税の確定申告をする必要がある方の場合・・・納税地の所轄税務署長

・所得税の確定申告をする必要がない方の場合・・・住所地(国内に住所がない場合は居所地)の所轄税務署長

 

(注1)非永住者とは、日本の国籍を有しておらず、かつ、過去10年以内において国内に住所又は居所を有していた期間が5年以下である方をいいます。

 

2.国外財産の所在の判定

   国外財産とは、「国外にある財産をいう」こととされています(国外送金等調書法第2条第7号)。ここでいう「国外にある」かどうかの判定については、財産の種類ごとに行うこととされ、例えば次のように、その財産の所在、その財産の受入れをした営業所または事業所の所在などによることとされています。

 

・動産または不動産・・・その動産または不動産の所在

・金融機関に対する預金、貯金、積金または寄託金・・・その預金等の受入れをした営業所または事業所の所在

・社債または株式・・・その社債または株式の発行法人の本店または主たる事務所の所在(注2)

・国債または地方債・・・この法律の施行地(国内)(注2)

・外国または外国の地方公共団体その他これに準ずるものの発行する公債・・・その外国(注2)

 

(注2)上記の社債、株式、国債、地方債、外国債等に係る有価証券が、金融商品取引業者等の営業所等に開設された口座に係る振替口座簿に記載等がされているものである場合には、これらに代えて、口座が開設された金融商品取引業者等の所在により判定します。例えば、外国債であっても、国外財産調書に記載する必要がないものもあるということです。

 

   詳しくは国税庁の下記HPをご覧ください。

(国税庁HP:http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/hotei/kokugai_zaisan/pdf/kokugai_faq.pdf

 

3.国外財産調書の記載事項

   国外財産調書には、提出者の氏名、住所(または居所)に加え、国外財産の種類、数量、価額、所在等を記載することとされています(国外財産に関する事項については、種類別、用途別(一般用及び事業用(注3))、所在別に記載する必要があります)。

 

(注3)事業用とは、不動産所得、事業所得または山林所得を生ずべき事業または業務の用に供することをいい、一般用とは、それ以外の用に供することをいいます。

 

   国外財産調書の記載例は、国税庁の下記HPをご覧ください。

(国税庁HP:http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/hotei/annai/pdf/2506_02.pdf

 

4.国外財産の価額

   国外財産の「価額」は、その年の12月31日における「時価」または時価に準ずるものとして「見積価額」によることとされています。また、「邦貨換算」は、同日における「外国為替の売買相場」によることとされています。

 

   国外財産の「価額」の意義や「見積価額」の算定方法の例示、外貨で表示されている財産の邦貨換算の方法については、上記「2.国外財産の所在の判定」記載の国税庁のHPをご覧ください。

 

5.所得税法上の「財産及び債務の明細書」との関係

   国外財産調書を提出する方が、所得税法に規定する「財産及び債務の明細書」を提出する場合には、その財産及び債務の明細書には、国外財産調書に記載した国外財産に関する事項の記載は要しないこととされています(国外送金等調書法第5条第2項)。しかし、これまで提出されている「財産及び債務の明細書」の記載内容との連続性等の観点から、「財産及び債務の明細書」の「備考」欄に「国外財産については、国外財産調書に記載のとおり。」と記載することが求められています。

 

6.過少申告加算税等の特例(平成26年1月1日以後に提出すべき国外財産調書について適用されます)

(1)過少申告加算税等の優遇措置

   国外財産調書を提出期限内に提出した場合には、国外財産調書に記載がある国外財産に関する所得税及び復興特別所得税(以下「所得税等」といいます)または相続税の申告漏れが生じたときであっても、その国外財産に関する申告漏れに係る部分の過少申告加算税等について、5%減額されます。

 

(2)過少申告加算税等の加重措置

   国外財産調書の提出が提出期限内にない場合または提出期限内に提出された国外財産調書に記載すべき国外財産の記載がない場合(重要な事項の記載が不十分と認められる場合を含みます)に、その国外財産に関する所得税等の申告漏れ(死亡した方に係るものを除きます)が生じたときは、その国外財産に関する申告漏れに係る部分の過少申告加算税等について、5%加重されます。

   過少申告加算税等の加重措置は、相続税及び亡くなられた方の所得税等についての適用はありません。

 

7.罰則(平成27年1月1日以後に提出すべき国外財産調書について適用されます)

   国外財産調書に偽りの記載をして提出した場合または国外財産調書を正当な理由がなく提出期限内に提出しなかった場合には、1年以下の懲役または50万円以下の罰金に処されます。ただし、期限内に提出しなかった場合には、情状により、その刑を免除することができることとされています。


会計トピックスの新着記事はこちら



ページトップ