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カテゴリーアーカイブ: 法人税

地方法人特別税の廃止について

2019.02.06 水曜日

地方法人特別税は、「税制の抜本的な改革において偏在性の小さい地方税体系の構築が行われるまでの間の措置」(地方法人特別税等に関する暫定措置法第1条)として創設されたものです。
地域間の税源の偏在性を是正するため消費税を含む税体系の抜本的改革が行われるまでの間の暫定措置として、平成20年10月以後に開始する事業年度から法人事業税の一部を分離し、地方法人特別税が導入されました。

地方団体の税源の偏在性の是正及び財源の均衡化を図るため、これまで主に以下の改正が行われており、消費税率10%への引き上げ時期に合わせて、地方法人特別税は廃止することとなっております。

 

●平成20年度税制改正

・地方法人特別税の創設(法人事業税の一部を地方法人特別税へ)

地方税体系の抜本的改革が行われるまでの暫定措置という位置づけで、平成26年10月以後開始事業年度からは3分の1が事業税に復元。

 

●平成26年度税制改正

・地方法人特別税、法人事業税の税率改正(地方法人特別税の一部を法人事業税へ)
・法人住民税法人税割の税率引下げ(法人住民税の一部を地方法人税へ)
・地方法人税の創設(法人住民税の一部を地方法人税へ)

 

●平成28年度税制改正

消費税率10%への引き上げ時期に合わせて以下の改正が実施されることが規定されました。
・地方法人特別税の廃止(法人事業税へ一本化)
・法人事業税の復元(法人事業税へ一本化)
・法人住民税法人税割の税率引下げ(法人住民税の一部を地方法人税へ)
・地方法人税の税率引上げ(法人住民税の一部を地方法人税へ)

 

これらの改正内容を図に表したものが次のものとなります。

※出典:「第5回 地方法人課税に関する検討会 議事次第」(総務省)
( http://www.soumu.go.jp/main_content/000580712.pdf 11頁目 )

 
(参考)以下を前提とした場合の税率の推移

法人税:中小法人以外の普通法人
復興特別法人税:H24.4.1からH26.3.31までの期間内に最初に開始する事業年度開始の日から同日以後2年を経過する日までの期間内の日の属する事業年度
事業税、住民税:軽減税率不適用、外形標準課税法人以外の法人、不均一課税適用法人

 

(注)平成31年分以降の元号の表示につきましては、便宜上、平成を使用しております。


賃上げ・投資促進税制

2018.11.27 火曜日

1.概要

平成30年度税制改正により、従来の所得拡大促進税制は「賃上げ・投資促進税制」に改組されました。

青色申告書を提出する法人が、201841日から2021331日までに開始される各事業年度において一定の要件を満たした場合に、一定割合の税額控除が認められます。

改正により従来の制度から変更された主な点は、賃上げ要件の簡素化や国内設備投資要件の追加(大企業)、教育訓練費が増加した場合の税額控除割合の上乗せなどです。

賃上げ・投資促進税制は、大企業と中小企業者等に区分され、それぞれ適用要件や税額控除の上乗せ割合などが異なります。

 

2.大企業

【要件】

 

 【税額控除】

雇用者給与等支給額から比較雇用者給与等支給額(前事業年度)を控除した金額の15%を税額控除

 

【税額控除の上乗せ】

次の要件を満たす場合、雇用者給与等支給額から比較雇用者給与等支給額(前事業年度)を控除した金額の20%を税額控除

 

【控除限度額】

調整前法人税額の20

 

3.中小企業者等

【要件】

※国内設備投資額に関する要件はありません

 

【税額控除】

雇用者給与等支給額から比較雇用者給与等支給額(前事業年度)を控除した金額の15

 

【税額控除の上乗せ】

次の①②の要件のいずれも満たす場合、雇用者給与等支給額から比較雇用者給与等支給額(前事業年度)を控除した金額の25%を税額控除

 ② 次の要件のいずれかを満たすこと

 ii   適用年度終了の日までに、中小企業等経営強化法に基づく経営力向上計画の認定を受けており、その経営力向上計画に基づき経営力向上が確実に行われていること

 

【控除限度額】

調整前法人税額(個人事業主の場合は調整前所得税額)の20

 

4. 用語の意義

継続雇用者:以下の全てを満たす者

① 前事業年度及び適用年度の全ての月分の給与等の支給を受けた国内雇用者である

② 前事業年度及び適用年度の全ての期間において雇用保険の一般被保険者である

③ 前事業年度及び適用年度の全てまたは一部の期間において高齢者雇用安定法に定める継続雇用制度の対象となっていない

 

国内設備投資額:法人が適用年度において取得等(取得・製作・建設)をした国内資産(国内にある当該法人の事業の用に供する機械・装置等)で当該適用年度終了の日において有するものの減価償却前の取得価額の合計額

 

教育訓練費:国内雇用者(役員や役員と特殊関係のある者などを除く)を対象とする教育訓練費で、以下のような費用

① 法人が教育訓練等を自ら行う場合の費用(外部講師謝金等、外部施設使用料等)

② 他の者に委託して教育訓練等を行わせる場合の費用(研修委託費)

③ 他の者が行う教育訓練等に参加させる場合の費用(外部研修参加費)


法人税法における所得拡大促進税制の改正について

2017.10.02 月曜日

1.改正前の制度の概要

青色申告書を提出する法人が、平成25年4月1日から平成30年3月31日までの間に開始する各事業年度において国内雇用者(注1)に対して給与等を支給する場合において、その法人の雇用者給与等支給増加額(雇用者給与等支給額(注2)から基準雇用者給与等支給額(注3)を控除した金額)の基準雇用者給与等支給額に対する割合が増加促進割合(注4)以上である場合において、次の①及び②の要件を満たすときは、その事業年度の所得に対する法人税額からその雇用者給与等支給増加額の10%の特別税額控除{法人税額の10%(中小企業者等は20%)を限度とします。}ができることとされています。

① 雇用者給与等支給額が比較雇用者給与等支給額(注5)以上であること。

② 平均給与等支給額(注6)が比較平均給与等支給額(注7)を超えること。

(注1)国内雇用者とは、法人の使用人(その役員の特殊関係者及び使用人兼務役員を除く。)のうち国内事業所に勤務する雇用者をいいます。

(注2)雇用者給与等支給額とは、適用年度の所得の金額の計算上損金の額に算入される国内雇用者に対する給与等の支給額をいいます。

(注3)基準雇用者給与等支給額とは、平成25年4月1日以後に開始する各事業年度のうち最も古い事業年度開始の日の前日を含む事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入される国内雇用者に対する給与等支給額をいいます。

(注4)増加促進割合とは、次の適用年度の区分に応じそれぞれ次の割合をいいます。

①  平成27年4 月1 日前に開始する適用年度 2%

②  平成27年4 月1 日から平成28年3 月31日までの間に開始する適用年度 3%

③  平成28年4 月1 日から平成29年3 月31日までの間に開始する適用年度 4%
(その法人が中小企業者等である場合には3%)

④  ①から③まで以外の適用年度 5%(その法人が中小企業者等である場合には3%)

(注5)比較雇用者給与等支給額とは、適用年度開始の日の前日を含む事業年度(以下「前事業年度」といいます。)の所得の金額の計算上損金の額に算入される国内雇用者に対する給与等の支給額をいいます。

(注6)平均給与等支給額とは、適用年度の継続雇用者に対する給与等の支給額をこれに係る給与等支給者数で除して計算した金額をいい、継続雇用者とは、適用年度及び前事業年度において、給与等の支給を受けた国内雇用者をいいます。

(注7)比較平均給与等支給額とは、前事業年度の継続雇用者に対する給与等の支給額をこれに係る給与等支給者数で除して計算した金額をいいます。

(注8)中小企業者等とは、租税特別措置法第42条の4第3項に規定する中小企業者又は農業協同組合等をいいます。

 

2.改正の内容

企業収益の拡大を雇用の増加や賃金上昇につなげることにより経済の「好循環」を強化するとの観点から、企業に更なる賃金引上げを行うインセンティブを強化するため所得拡大促進税制について次の見直しが行われました。

① 中小企業者等以外の法人

中小企業者等以外の法人について、上記1.②の平均給与等支給額に係る要件が、平均給与等支給額から比較平均給与等支給額を控除した金額のその比較平均給与等支給額に対する割合が2%以上であること(改正前:平均給与等支給額が比較平均給与等支給額を超えること)に見直されるとともに、控除税額が、雇用者給与等支給増加額の10%と雇用者給与等支給増加額のうち雇用者給与等支給額から比較雇用者給与等支給額を控除した金額に達するまでの金額の2%との合計額(改正前:雇用者給与等支給増加額の10%)とされました。

② 中小企業者等

中小企業者等について、平均給与等支給額から比較平均給与等支給額を控除した金額のその比較平均給与等支給額に対する割合が2%以上である場合における控除額が、雇用者給与等支給増加額の10%と雇用者給与等支給増加額のうち雇用者給与等支給額から比較雇用者給与等支給額を控除した金額に達するまでの金額の12%との合計額(改正前:雇用者給与等支給増加額の10%)とされました。
上記の要件を満たさない中小企業者等にあっては、控除限度額はこれまでどおり雇用者給与等支給増加額の10%相当額となります。


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